本講義は全て終了しました。(2010/7/13)

研究会の形態:研究会B 2単位(1コマ)

担当教員名:小林良樹

開 講 日 程: 2010年度 春学期/火曜日4時限

(1) 研究会タイトル:「安全保障政策研究 ~ インテリジェンスの基礎理論と実務を学ぶ」

(2) 目的・内容:

  •  「インテリジェンス」とは何でしょうか?正確な定義は複雑なのですが、大雑把に言うと「国家安全保障上の問題に関して政策立案者が判断を行うために提供される、分析・加工された情報」とでも言うものです。したがって、ここで言う「インテリジェンスの基礎理論」とは、「そうした情報を収集・分析・提供するための組織やメカニズムは如何にあるべきか」という点を研究する学問です。(※敢えて言えば、行政組織論の一分野と言えるのかもしれません。いずれにせよ、決して「007」のようなスパイ活動の細かいテクニックなどを学ぶようなものではありませんので誤解のないようお願いします。)
  •  このように、インテリジェンスは、国家の安全保障政策と密接に関連している分野です。したがって、将来、安全保障関係の分野(外交、防衛、治安など)はもとより、より広く国際関係の業務(例えば国際協力、国際開発、貿易、国際金融など)に進むことを検討している皆さんにとっても、インテリジェンスに関する基礎的な知識を身に付けることは非常に有意義なことです。
  •  本研究会は、安全保障論、特にインテリジェンス論に関心を持っている皆さんと共に、米国の大学においてインテリジェンス論の基本書として広く使用されている文献(英文)を輪読し、米国で展開されているインテリジェンス論の基礎知識を身に付けることを主な目的とするものです。
  •  加えて、適宜、インテリジェンスの実務家をゲスト・スピーカーに招き、日本におけるインテリジェンス分野の実務の実態や問題点等についても理解を深めます。
  •  更に、学期末までにレポートを作成、発表して頂きます。学期末レポートは、皆さん一人ひとり自身が政府のインテリジェンス機関の分析官になったと想定し、国際情勢に関する何らかのトピックに関して、政策決定者(総理大臣など)に提出する「情勢分析レポート」の作成を試みるものです。トピックは皆さん自身が自由に選択して頂いて結構です。(トピックの例としては、「今後5年間に朝鮮半島危機が発生する可能性と我が国に与える影響の予測」、「横浜APEC会議に対するテロの脅威評価」、「2010年の米国議会中間選挙の見通しと選挙結果が我が国に与える影響の予測」などが挙げられます。)

  
(3) 授業形式・形態:講義、ディスカッション、グループワーク

(4) 評価方法:

  •  毎回の討論への貢献、学期末レポート(発表含む)、出席状況等も考慮して総合的に判断します。

  
(5) 前提科目・関連科目:特になし

(6) 履修条件:

  •  英語文献の輪読を行いますので、相応の英語読解力があることが条件となります。
  •  それ以外には特に条件はありませんが、少なくとも、安全保障政策や国際政治、特にインテリジェンス論に興味を持っていること、主体的・積極的に研究に取り組む熱意と意欲があること、を期待します。

  
(7) 受入予定人数:15名

(8) 受入人数を超えた場合の選考日程:

  •  3月15日までにメールにて、関心のあるテーマ(取り敢えず漠然としたものでも結構です)と、参加希望理由などを記載して参加申し込みをして下さい。3月20日までに参加の可否をご連絡します。
  •  その後も特段の希望があれば参加を考慮しますので、希望者の方はご連絡下さい。

 
(9) 参考文献:

  •  研究会では以下の①の文献を主に輪読します。加えて、②及びその他の文献を適宜必要に応じて参照します。(研究会の中で適宜指示致します。)

 [テキスト]

            ①    Mark M. Lowenthal “Intelligence – From Secrets to Policy (4th Edition),”
                Washington D.C., CQ Press, 2009.

   [参考文献]

       ②  “2009 National Intelligence Consumer’s Guide” Office of Director of National Intelligence, 2009.
      (
http://www.dni.gov/IC_Consumers_Guide_2009.pdf)

     ③    北岡元「インテリジェンス入門―利益を実現する知識の創造 第2版」、慶應義塾大学出版会、2009。

  •  当研究会がカバーする内容をイメージするためには、予め以下の拙稿に目を通しておいて頂けると幸いです。

小林良樹「米国の大学院におけるインテリジェンス研究及び教育の状況」、2007年3月、立花書房、警察大学校編『警察学論集』第60巻第3号、p. 131-160。

(10) 関連プロジェクト:

(11) 課題:

(12) 連絡先:yoshiki-kobayashi # nifty.com、yoshiki.kobayashi97 # gmail.com
                 (#は@に変換して下さい。)

(13) 研究室ホームページ:http://lab.yoshiki-kobayashi.com/jp

(14) 来学期の研究会テーマ予定:

(15) その他・留意事項

  •  担当教員は、2011年度までの有期になります。
  •  担当教員のもうひとつの研究会(社会安全政策研究)では、長期休暇中に海外への調査旅行を計画しています(香港警察訪問を予定)。当研究会の参加者でも調査旅行に興味がある方は是非とも参加して下さい。

(16) 授業スケジュール

  •  以下の授業スケジュールはあくまで予定です。ゲスト・スピーカーの都合等により適宜変更の可能性があります。(「章」は教科書①のChapterのことです。)
  •  初回授業の際に、イントロダクションとして各自の自己紹介、今後の授業の進め方等に関する詳しい説明などを行うほか、文献輪読の担当者の割り振りを行いたいと思います。

    第1回(4月13日):ガイダンス

    第2回(4月20日):輪読 
       1章:インテリジェンスとは
       4章:インテリジェンス・プロセス
       ※  
米国国家情報長官(DNI)による「連邦議会上院インテリジェンス特別委員会に対する年次脅威報告」 (2010-02-02)

     第3回(4月27日):輪読
       2章:米国のインテリジェンス機構の歴史
       3章:米国のインテリジェンス機構の仕組み

     第4回(5月11日):輪読
       5章:情報の収集

     第5回(5月17日):輪読
       6章:情報の分析

    第6回(5月25日):輪読
       7章:カウンター・インテリジェンス
       8章:秘密工作活動
       11章:伝統的な課題 (国家的な脅威)

     第7回(6月01日):輪読
       12章:新しい課題 (非国家的な脅威:テロ、拡散、経済、薬物、環境等)
       9章:政策決定者の役割
       13章:インテリジェンスと倫理

     第8回(6月8日):輪読
       10章:インテリジェンス・コミュニティに対する監督
       15章:各国の制度の比較

     第9回(6月15日):ゲスト・スピーカー1

     第10回(6月22日):ゲスト・スピーカー2

     第11回(6月29日):ゲスト・スピーカー3

     第12回(7月6日):レポート発表1

     第13回(7月13日):レポート発表2

 (以上)

(以上)